第57話「妻、倒れる」
この物語は
高齢出産を控える妊婦の様子について夫が記した事実であり、
主人公の主観的要素は多分に含まれておりますが、
フィクションではありません。
マルコー妊夫「第57話 妻、倒れる」
友人の結婚披露宴に参加をしていた俺に
一通のメールが入った。
妻からだった。
確かこの時間、妻は料理教室に通っているはずで、
俺が披露宴中であることも知っているはず。
わざわざこの時間にメールって何だ?
ちょっと胸騒ぎがしてメールを見た。
「料理教室内で貧血になってダウンしてしまった」
なっ・・
「人生初の貧血だったから
最初はなんだかわからなかったけど、
寝ながらこれが貧血なんだろうなって…。
おかしいと思ったときすごい恐怖だったよ」
披露宴も終盤だったが、
俺は、披露宴を退席して戻ったほうがいいのか?
「10分くらいして復帰してからは座って作業をさせてもらった。
皆にすごく心配かけちゃった。
今自宅でこれからお昼を食べて実家に行こうと思うんだ。」
でも妻のメールの状況からして、
だいぶ落ち着いているようだった。
ひとまずメールを返して様子を見る。
披露宴もお開きになり、会場は明るくなった。
「このあと2次会行く?」
隣に座っていた友人が声をかけてきた。
俺「あぁ、行くつもりなんだけど、
どうやら妻が倒れたらしいんだよね。」
友「えぇ~大丈夫?すぐに帰ったほうがいいんじゃない?」
俺「料理教室でパンをこねているときに貧血で倒れたって。
でもメールの様子だと大丈夫みたい。」
友「あぁ~妊婦だもんね。
確かにそういう作業のときは貧血になりやすいかも。
ま、私の場合は、貧血もつわりも
妊娠してから子供が生まれる直前まで
ずっと苦しめられたからなぁ。」
友人は2児のママ。
俺の妻が妊婦だと言うことを話したら、
披露宴の最中も、妊娠時の体重の変化とか子育てのこととか
けっこう話をしてくれていた。
俺「妻はつわりもたいしたことなかったし、
貧血なんて一度もなかったんだよね。
だから、今回はけっこう凹んでるみたい。」
友「しょうがないよ。妊婦はそういうもんだからさっ。
凹む必要なし!」
俺「ありがとう。そう伝えておくよ。 で、2次会はいくの?」
友「2次会は船上パーティでしょ?行きたかったんだけどな~
でもさすがに子供二人置いてきてるからね。
私は帰るよ。私の分まで楽しんできてね。」
15年前は高校生だった友人も、今やたくましい2児のママか。
妻も無事産むことが出来たらたくましいママになれるかな。
帰宅して、
顔色がだいぶ良くなった妻と話していた。
妻「明日は日曜だし、家にいるよね?」
俺「あ、いや明日は仕事で出るよ。」
妻「えぇぇ~もし私が一人で倒れたら・・」
今日の貧血がずいぶんトラウマになっているのね。。
俺「わかったわかった。なるべく早く帰ってくるから」
妻のたくましいママ化は、まだまだ先になりそうだな。
マルコー妊夫「第58話 歓声→恐怖!第2回母親学級」へつづく。
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